五択
2024/01/05 昨日
スタバでワンアイデアの小説をすこしだけ進める。そのあと、気になっていた居酒屋みるくに行ってみる。ご飯はおいしいし、瓶ビールをたのめばちゃんと大瓶で、それだけでもう言うことない。そのうえで、それぞれの料理の値段にはゆるやかな傾斜があって、お金のことを気にしていれば三人でも一万を超えることはないぐらいの価格設定。大衆居酒屋の名に恥じない立派な店だった。カウンターの角の席で半向かいになった男女がマッチングアプリではじめて飲みに来たとおぼしき二人組で会話の様子が気になった。ザ・下北の若い男女という感じで二人とも容貌にすぐれており、そこからくる余裕なのかだいぶ落ち着いたトーンだった。お互いシチュエーション慣れしている感じで、乾杯して早々に昔の恋愛の話、前の恋人となぜ別れたのかという話をしていた。たどたどしさとは無縁、すばやく必要な情報を収集していてすこしも可愛げのない会話だった。その直線的な無駄のなさにはかえって世慣れない感じが醸し出されるレベルで、都会的な若い男女の一典型という感じがした。最初に男のほうがすこし遅れて到着して、さきに女がひとりで飲んでいるというのも、水面下の主導権争いとしてみると面白かった。
こちらは言葉を発明したいという話をした。いろいろ考えてみて、愛玩用のロボット一般をあらわす名詞がまだないということに気づいたので、【ロポ】というのを考えついた。
ロボットrobot→ロポットropot→ロポ
彼女は二〇〇二年頃からメールで「了解」というのを「り」と表現していたという。「了解」が「りょ」になって「り」になるのは考えつきやすい流れではあるけれど、二〇〇二年というのはもしかすると最速かもしれないと言って盛り上がった。ただ冷静になって考えるとメール文化の前にはポケベル文化もあるから最速という主張をするのはむずかしいかもしれない。
帰り道、ロボット映画の話の流れで、映画「バンブルビー」の話になる。語感でメルヴィルの『書記バートルビー』とごっちゃになって、頭の中に彼のセリフ「いえ、それをやらないほうがいいとおもいます」が流れてきて、ややややこしかった。
帰りがけに締めのどん兵衛を買う。帰宅後それを食べて、呪術廻戦の最新刊を流し読みしてからねむる。
2024/01/06 今日
昨夜寝た時間からすると早すぎる時間に目が覚める。休日にそうなってしまうと、この日が休日だという事実に興奮してしまって二度寝するのがむずかしくなる。それでもまだ空が暗い時間帯だったのでなんとか三〇分ほどかけて二度寝する。
起きてからすぐスタバに出かける。小説を書くための準備をはじめようと思ってエディターを開くが、進捗は芳しくない。テーマとか書きたいことを思いつこうとするのはよくないアプローチだというのはわかるが、それをしないとなるといくらなんでも取り付く島もないということになる。テーマ・書きたいことを考えようとしてもかなり表層近くのものに限定されるので、日をまたいで「小説を書く」ということが続かない。一気に書き上げる場合にはそれでいいのかもしれないが、一気に書き上げることは自分にはできない(その志向もない)。今書きすすめられなくなっている小説にしても、書き始めるまでに相当の時間を費やしたのを思い出した。進捗というものがなく、自分がどのへんにいるのか定位できない時間になるのですこし苦しかったのも思い出してきた。生活の中から題をとるタイプの小説はそのあたりのしんどさはないような気がする(書き始めてから小説と生活が同時に危機に瀕するというもっとおそろしいことは起こりそうだが)。
お腹が空いたので昼ごはんにすた丼を食べる。お腹いっぱいになったので一旦家に帰り、そのまま昼寝。予定では十六時に開く銭湯に行くつもりだったが昼寝が捗りすぎたので止めにする。十七時すぎに今日二回目のスタバにいく。今年の目標について考える。たくさん寝たので頭が働くはずだと踏んでいたのだがパッとしたものが思い浮かばず。時間の使い方としてあらかじめこうするべきというのを組み込んでおくというのが一番ましな部類に入った。具体的には月イチでやることを決めておく。たとえば月イチぐらいで海に行くよう決めておいてもいい。しかしもっと大事なのは運動の習慣をつけることだ。もう三十代も残り少なくなっていることだし、身体がまっすぐ最短で衰えていくのを感じていたくはない。