霧雨・霞む輪郭
2023/11/10 昨日
出社の日。家ではサブディスプレイがあってある程度の効率よさをのぞめるのに引き比べ、会社では窓際の席に追いやられているというのもあってHDMI対応のディスプレイが用意されておらず非効率な作業を強いられる。むかつくので、というか非効率に甘んじていると定時で帰れないので、ディスプレイのあるフリーの席に勝手に移動して作業をこなす。月次でやるべき仕事をつい忘れていて慌ててバタバタするも、ザ行ほとんど無しで帰ることができた。30分から1時間勤務時間を縮めるために一生懸命働いて帰りがけには頭がくらくらした。
しかし金曜日の夜を無為に過ごすというのはせっかく確保した時間を捨てる行為なので、頑張って飲みに出かける。翌日に控えた文学フリマの出店準備諸々を済ませた上で下北沢の街に繰り出す。ちゃん系ラーメンというのを初めて食べたがうまくて感動した。チャーシュー麺をたのんだところ、丼一面にチャーシューがしきつめられていたのがとくに嬉しかった。
家に帰って製本仕上げをしようとするも用意していたホッチキスの針が立たず予期せぬピンチに陥る。ネットで調べた針と糸を使った製本法をやってもらって事なきを得るが、ねむるのが遅れて翌朝の設営ボランティアへの参加を断念する。呪術廻戦のアニメを見る。漏斗が躍動しているのを見てアニメ制作のスタッフの意気を感じた。他局面展開だけど見やすいのと渋谷の景観を補完しているところがとくに良い。渋谷事変全編通じて渋谷が第二の主人公ぐらいロケーション描写に力を入れているが、今話はとりわけ素晴らしかった。ストリーム方面もマークシティ方面も両方とも。
2023/11/11 今日
文学フリマ設営のため、十一時に会場入りする。出店者しかいない時間帯でももう始まっているのかと思うほど賑わっていた。会場外で並んでいる人やモノレールに運ばれてくる人が入ってきたらどうなるのか。行列でくたびれるだろうし文字をゆっくり見る時間もなさそうだ。十一時五十分アーリーオープンのタイミングで一旦席を外し、カフェに来て日記を書く。犬のシュレディンガーと猫のパブロフ(通称:犬猫)は2020年の作でいわゆる新刊ではないが、若干の修正を施しているのと新刊発表時にカットした場面を収録しているというのが言い訳としてある。そもそも全部あわせて三十部も出ていない作品なので二冊買ってしまったという人は出ないはず。
それよりも今年のたしか三月頃から着手した小説を完成させられなかったことについて申し訳なく感じる。これにしても自分にむけて申し訳なく感じるだけで、自分にしたところが、長大とは言えないまでもある程度のページ数になる長編に分類されるような作品を作ろうと考えているということもあって大目に見ていて全然気にしていない。
しかし素人文学のメンバーは誰も新作を書けなかったのでそれはどうしようもない。すでに支払ったブース代ももったいないし、過去作でお茶を濁したかたちだ。
懐かしのシアトル系コーヒーショップを拠点に、カタログを見て気になったブースを見に行く。純文学という言葉は嫌いだが自分が気になる小説は純文学カテゴリに多い。文体に力点を置いた作品には短編が多い。内容以前にちゃんと本の形になっている印刷物が安い値段で売られている。