20230505

日記103

 

近景:緑、遠景:人

昨日

午前中に緑道まで行って考え事をする。帰ってきてから昼寝。下北沢のもうやんカレーに行って遅めの昼食。新規開店の抹茶アイス屋でダブルのアイスクリームを食べる。各駅停車で井の頭公園駅まで移動。公園内を散歩しながら三鷹まで歩く。

17時過ぎから三鷹でBBQをする。文字通りの青天井で気分が良かった。9人ぐらいの人がいていっしょに飲むということの盛り上がりもそうだけど、この日の気分としては暑くも寒くもない季節にのんびりした気持ちで酒を飲めることが良さの中心にあった。それでいうと井の頭公園でパフォーマーのバイオリンを聞きながらぼーっとしたことが一番良かったかもしれない。身を乗り出すほど楽しいみたいなことは、何かをやっているとき以外に感じるのは難しい。微温的に参加者皆一様に楽しいというところを目指すBBQのようなイベントは、日々のちょっとした楽しみとして機能するけれども、それで期待を超えた満足を得るのは無理だと思う。昔は緊張の中、一瞬それがあったりなかったりしたと記憶しているが、今は緊張がないかわりに飛び抜けた一瞬もない。

とはいえチルするのは当然良いことだ。ただ自分は毎日毎日つねにリラックスしていて、普段緊張の中にいないわけで、そうすると求めるのは自然緊張のほうになる。演劇のWSだったり、インタビューだったり対談だったり。緊張しすぎてグダグダになったりぼろぼろになることがあっても、身を乗り出す以外の選択肢がないほどの楽しみがある。問題はチルするのが良いとされるBBQなどの場でも若干の緊張があって、場を流すために自分のお決まりのパターンや定形表現を手放せないところだ。全然ちがうやり方を試してみてもいいはずなんだけど、いつも同じようなことをやってしまう。

早めから飲み始めてしまうと乾杯時のピークが無くなってしまうというマイナスがある。それでもいい会であればそれでもいいが、このときのBBQなどはどうだったか。もう一度頑張るということもすでに酔っているせいでやろうとは思わないというのもある。


今日

朝8時過ぎに起きてスタバに行く。そのために昨日のBBQ夜の部を途中で抜けてきたんだからまあ当然なんだけど、朝からきちんとまだ混んでいないスタバに座っていられるのには満足感がある。

いいかげん小説を書かないといけないと思って、書かれるべき小説の骨組みを考えている。

題材がないのにそれを全部頭で生み出そうとするのは骨が折れるので、というか骨がいつまで経っても組み上がらないので、外から材を取ることにする。つまり取材をするということだが、ある程度、この年のこの場所ということを決めないと取材範囲も広すぎることになるので、ある程度の部分をどうするか考えている。自分が生活したことのある時代を、今の視点から振り返ってみようというのが動機の面でも自然かなと思う。あとは場所をどうするかだが、奈良・京都・大阪が自然といえば自然なのだけど、関西というのはどうも気が乗らない。

ローカルな内容というのは固有名詞を使わないことである程度は稀釈できるからそれでいいとして、いまの自分が、生まれた当時の時代を生きていたらというifを膨らませるのが自分がいま書きたいことであるように思える。今これを書きながら思えてきた。

一見題材になりそうなものはあふれている。興味深いと思えるもの、魅力的な人というのはテレビや動画を見ているととにかく数が多い。しかしそれらが題材になることはない。きれいに整えられたりカットされたりする過程で、小説の題材として必要な部分が失われているからだ。だから画面を通さない実物を知る機会があるという奇特な状況でもないかぎり、いくら面白そうな人でも画面越しの面白さを真に受けるわけにはいかない。

ただし、そう思って見ていてもその魅力が消えるというのでもないし、画面越しの整えられた魅力によって目の前の人物の魅力は自動的に相対化され、面白さが目減りする。だから画面を見ないというのが外から題材を取ろうとするときの唯一の正解だと思う。

一旦帰宅し、パーソナルチェアに座ってうたた寝につぐ転寝をする。

夕方前に家を出てNCP(中野セントラルパーク)まで出かける。強風で砂埃が舞う劣悪な環境だった。何よりも昼日中の暑さにあわせた服装だったことにより、寒さに耐え兼ねて中野ブロードウェイに避難する。しかし怪我の功名とはこの事、『竹光侍』の6,7巻を見つけゲットする。その後サンロードのドトールで『個人的な体験』を読む。近くのリンガーハットで野菜たっぷりちゃんぽんを食べて帰る。

このときから小説を書くということは進んでいるのか。目に見えて進んでいる部分はない。というよりそこは今止まってしまっている。構想はすすんでいるかといえばそんなこともない。構えの部分を試行錯誤している段階というのが正直なところで、たしかに重要な部分とはいえいつまでもそこに時間をかけられない。

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