・寝台列車に乗って関西へ行く
はじめて寝台列車に乗る。青春18切符で乗車券代わりになるという誤解のため、新幹線よりも高い料金をはらうことになって一時テンション下がるが、いつか乗ってみたいと思っていた寝台列車に乗れたからよかったと考え直し事なきを得る。早朝に姫路で降りて、新快速で大阪まで戻り、そのまま奈良まで帰る。無駄に青春18切符を使ったが、大阪までの車内できれいな日の出を見られた。たしか須磨あたりで太陽が見えたと思う。源氏物語で光君が飛ばされたのが須磨だったが、大阪まででも、しかも電車でもなかなかの遠さだったからわりと心細かっただろうなとちょっと思ったりした。
寝台列車はフラット席で毛布がついていて、浪漫的な気分は夜行バス以上だが、結構振動が強く、慣れるまでに時間がかかり寝付けなかった。やっと慣れてうとうとしかけた頃に姫路に到着した。
・フロントというカフェでお茶をする
奈良に到着してから、元ビブレがあった建物の一階でモーニング。昔書いた小説がカバンに入っていたので読んでみたら面白かった。書いてから2年経つが作者の言いたいことがわかった。お昼になったので知らないラーメン屋に入ってみようとするとちょっと待たされて、そのあいだに後ろに行列ができた。自家製麺というのが売りで950円もするラーメンだったわりに普通でとくに感動しなかった。器にはこだわっているようだった。
自分がもっと自作の小説を読めるように書いていかないといけない。
友人がちょうど仕事休みだということでドライブがてら「フロント」というおしゃれな田舎カフェに行く。ティラミスが推しだということでビールといっしょに注文する。こっちは感動するほどおいしかった。店内の広い窓から見える景色もよかった。
・東大寺の三月堂を拝観する
両親、祖母といっしょにバスで東大寺までいって三月堂の特別拝観を見る。秘仏・執金剛神像が見られる特別な日だったらしい。秘仏は小さいものと相場が決まっている。秘仏ではない方の四天王像が大きく迫力があって見ものだった。5分間だけと時間を切って拝観する仕組みが作られていて、そのせいで寒い中並ばせることになって高齢の祖母に申し訳なかった。それにしてもひとりあたり600円も拝観料を取るのには驚いた。べつのお堂でも特別拝観をやっていてそれも個別でお金を取るというのでボロいなとちょっと思ったが、スタッフを充実させていたので仕方ないのかもしれない。もっと工夫の余地はありそうだけどまあ奈良だからしょうがない。
こういうのも思い出になるのでやっぱり行かないより行くほうが良い。
・奈良駅前のバーでニューヨークというカクテルを飲む
マンハッタンとニューヨークは全然ちがうカクテルらしい。いい雰囲気と内装の店だったが、常連っぽい下品な高齢者の客がいて田舎を感じた。奈良は都会と言い張ってきたが、帰るたびそのイメージを維持するのが難しくなる。奈良は盛りを過ぎている。昔はジョーシンもダイエーも長崎屋もそごうもビブレもヤマダ電機も映画館もあったがすべて潰れてしまった。地方あるあるなのかもしれないが、衰退の傾斜が予想よりも急で、そのぶん寂しくなる。ただ小規模の商店には入れ替わりがそれなりにあって、しかも目を引くようなのが出来ていたりもするので、そういうところに希望を見るしかない。
べつに無理して希望など見ないでもいい。都会にも田舎者はいるし、そういう残念な場面に出くわしても気にしないことが重要だ。
・源氏物語を読みながら鈍行で東京へ戻る
寝台列車に乗った頃には帰るまでには源氏物語の中巻を読み終えたいと思っていたが読み終わらず。年明けからたくさんの暇があるという時期が終わるので最後の鈍行列車移動だと思ってのぞんだ。今回は京都・米原で乗り換えがうまくいかないという今までにないパターンだった。あと毎回思うことだが静岡はむだに長い。
たしかこの読書はあまりはかが行かず居眠りの時間が多かったと記憶している。格好ばっかつけてないでそういうことを書け。
・下高井戸シネマで映画を見ようとするも満席で入れず
19時45分からの回を見たいがために早起きして鈍行列車移動をしたのにもかかわらず満席だったので膝から崩れ落ちた。予約システムぐらい作ってくれ。奈良じゃないんだから。
うまく事が運ばないことがあると結構本気になって腹を立てることがある。中年のわるいところだがあまり出さないようにしたい。
・豪徳寺でフランス田舎料理を食べる
腹の虫がおさまらないと思ったけど、お腹に手を当てて考えてみたところ、たんに腹が鳴っているだけだと気づいたので世田谷線で山下まで引き返し、大量チーズのラザニアがうまいお店でご飯を食べようと思ってテーブルにつくも、売り切れだと告げられる。代替として注文した品もおいしかったけど、おいしかったけど、食べたいのはどうしてもラザニアだった。この日のみずがめ座は12位だったにちがいない。
このときの彼女は映画も見そびれ、ラザニアも食べそびれたにも関わらず文句も言わず上機嫌で食事に付き合ってくれてありがたかった。
・演劇の稽古でオンタイムで見れなかったM-1グランプリを追っかけ再生で見る
週に2回の稽古もそれなりの回数をこなしている。ワークショップをやってくれる演出の人がうまく慣れられるように心遣いをしてくれたおかげで早々に慣れてやれているのだが、慣れてしまうのも良し悪しで、自分の課題は自分で考えないと、ただ回数こなしているだけですぐ本番になって終わってしまうから気をつけないといけないなと思う。思うだけで具体的にどう気をつければいいのか自分だけでは見えないからどうしようかと悩みつつある。とりあえず舞台の上でも自分でいることを心がけようとはするけど、それはかなり難しいことなのではないか。だって客が入ってくるんだから。PKの練習はできてもPK戦の練習はできないということを思ったり。
M-1グランプリは面白かった。ここ2年にあった異常な熱はなかったけど。敗者復活戦はお客さんも演者も寒そうであまり良くなかった。場所がよくないんだと思う。
M-1グランプリをリアルタイムで見ていないことに驚いた。記憶の中ではリアルタイムで見ていたが、あれは追っかけ再生だったのか。
・ワールドカップの決勝戦を見る
メッシが伝説になった。エムバペは決勝でハットトリックをかましたうえで準優勝という例のない選手になった。そういう悲しい化け物を作ったという意味でもメッシはすごい。
漫画やん、を地で行かれるとそれ以上はないわけで、すごいなと圧倒されつつちょっとだけ鼻が白くなる。
・ジョジョリオンを読む
いつの間にか完結していたということを知り読み始める。その省略は省略し過ぎで成立していないのではと思わせるほど大胆な省略が見られて、しかもそれが全然苦にならないので、一種の伝統芸能感があると思った。
一年しか経っていないのにどんなふうに終わったのか全然覚えていない。やばい。記憶力もやばい。
・東京に遊びにきた友人と有楽町で飲む
話したいことを話していると本当に一瞬だった。たまたまエルピスを見ているといっていた。前田がタクシー降りるシーンがつき刺さったらしい。そのときには気がつかなかったが飲みすぎていて、翌日二日酔いで胃がきつかった。太田胃散をはじめて飲んでその効き目に驚いた。
もっとめちゃくちゃな飲み方をしたかった。もっと話すべきことがあった。遠慮したらあかん。
もっと日記を書きたいのに、Macの前にちゃんと座る日が少なすぎる。もっとスタバに行かなければ。
まあこのときは演劇の稽古をやっていたからね。仕方ないね。
あと久しぶりに関西にもどって思ったことだが、
東京のスタバは関西のドトール、
東京のタリーズは関西のベローチェぐらいの感じだと思う。客層というか居心地というか。